SNZKの世界分散株式投資

30代前半から米国メインの世界分散株式投資でメイクマニー。

橘玲 著,お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方

橘 玲(たちばな れい)さんの書かれた財テク本です。

こちらの作家の本は初めて読みました。
株ブログに限らず、けっこう読んでる人が多い印象だったのでKindleセールになっていたのを機にポチッ。

後半は小さな起業について、前半はかなり堅実な節税など

なんとなく怪しげな方法で金をザクザク儲けましょう!みたいな内容なんだろうと思って今まで買っていませんでした。
この人の本ってなんかタイトルが怪しい雰囲気の多いですよね。

読んでみれば意外なほど堅実でした。

かいつまめば「本業を頑張って収入を増やし、強制的に取られる税金を始めとする固定費を減らす」ことの重要性を説いています。
そしてそれをコツコツと続けていけば総資産1億円も夢ではない、というところから本編が始まります。

橘さんはもともと書籍編集をしていた方だそうで、なるほど目次だけでもわかりやすい。
トレーダーズショップで目次が読めます

個人的に目次でぼんやり大意がわかる新刊とか好きなんです。

後半のけっこうなボリュームはマイクロ起業、自分の仕事を株式会社化した時のお話についてでした。

手元に残る金の確保が最重要

最も重要なことは売れる株や値上がりの間違いない土地を見つけることではなく、毎月(年)払い続ける支出を減らすことです。
他の株のブログでも支出を減らすことについては皆さん口を酸っぱくして書いていますね。

buffett-taro.net

昔からお金持ちになる方法はたった一つしかありません。「収入を増やし、支出を減らし、残ったお金を運用する」ということです。このなかで誰もが簡単にできるのは「支出を減らす」ということです。

上のお二人は実際毎月かなりまとまった投資額を確保しているのですから頭が下がります。
(ちなSNZKは先週酒で3万近くふっ飛ばしてへこんでいる)

ただ、節約とは言っても具体的にどうすればいいんだろう、第一のビールを発泡酒にする?おかずを一品減らす?昼を自炊する?
これらもやった方がいいのですが橘さんは以下の3項目を減らすべきと語っています。

  1. 住宅ローン
  2. 生命保険
  3. 税金

住宅ローン

これについては今でも論争はいたるところで起きています。
しかし、住宅ローン(≒レバレッジ取引)を組んで売却も賃貸にもしないなら賃貸派の圧勝です。
なぜならローンの支払が自分のアセットマネジメントの数十%を占めてしまい株式の運用に回す金を確保できないため。とのことです。

橘さんは冷静に持ち家ですら株と同じ金融資産の一つと考えているのでしょうね。そしてその考え方はきっと正しいのでしょう。

SNZKは生まれ育ちと都内のとあるターミナル駅にほど近いところでした。ここ最近はアベノミクスとオリンピック特需のせいか中古物件の値段がゴリゴリ上がっています。今の時期に終の棲家のつもりで家を買うのはよほど世帯所得に自信がないとできないなーと思う。

保険(生命、医療)

これも色々なところで言われているとおり、なかなか手厳しい意見です。「情弱しか買わねぇよあんなのwww」とまでは言ってませんが、引用すると以下。

有り体にいってしまうならば、生命保険とは、扶養家族の多い低所得者向けの金融商品なのです。

SNZKはすでに8,000円近く払っていた年金積立型の保険をやめて、年間10万円近く手元にお金が残るようになりました。

税金

これについては終始サラリーマンは不利であることを主張されています。自営業と違い全ての金の流れが税金の支払いに直結してしまうためだそうです。
したがって、最も効果的な節税方法は自分の仕事を法人化してしまうことだそうです。本ではこれをマイクロ法人と呼んでいますが、多くの会社員には難しいかもしれませんね。

株についての説明は?

株についても書かれてはいるのですが、マルキールやチャールズ・エリス、シーゲルの本を読んでいる人ならこの部分まるごと飛ばしてもいいかなって感じです。
日本株の取引を前提に書かれているので荒いチャートを読み切るのなんて大変!とか。

このへんは海外ETFの情報をいくらでもとってこられる2018年のインターネットが遥かに優っていると思いました。

初版は02年、改訂17年版との違い

「黄金の羽根」とはいくつもある社会制度の歪な部分のこと。これがマイクロ法人を立ち上げることで得られる節税効果や各種の低金利融資などを指しています。このあたりは是非買って読んでみるといいと思います。
が、あとがきにて語られていますが2017年の改訂版では各種口座とマイナンバーの紐付けや、マイクロ法人で経費として認められにくくなってしまった支出などがあるようです。お金の知識というのは税制改正のように常にアップデートが必要みたいですね。

インデックス投資の本より先に読むのがおすすめ

1年間に投資できる額が100〜200万円くらいならインデックス投資の利回りはたかが知れています。その前に出ていくお金を手元に残すコツを知るほうが単純に金額はでかくなる可能性が高いです。
まだ本格的に株式その他投資を始めていない人は、この本を読んでみるのもいいんじゃないかって思います。

平均収入の一般ピーポーはまずは節約。
blog.snzk.trade

もし投資完全未経験ならこの本もおすすめです。
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